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Figure 12.2 Stopping flu Image: © European Commission, 2015
図12.H インフルエンザを止める
画像: © European Commission, 2015

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やあ、クリス、僕が最近 UCC(架空のカナダの大学、「カナダ中央大学」)で何を勉強しているか知りたがってたよね。ええと、グローバル・サイエンスっていう素晴らしい専攻プログラムの半分くらいまできたところなんだ。5つか6つの問題の中からリサーチをすることを選ぶことになってるんだけど、僕が選んだのは「インフルエンザを止める」ってやつ。基本的にインフルエンザ・ウィルスに注目してパンデミックをどうやって防ぐかっていうことを考えるんだ。始めた時は、医学を勉強するんだって思ってたんだけど、他のサイエンスはもちろん、数学に地理に農業にマネジメントから通信まで学ばないといけなくってさ。全部、その問題になんだかんだ関係があるからね。僕たちは問題を明確にし、データを集め、そして結果を解釈するのにグループで取り組むんだよ。

25人のグループに入ってるんだけど、みんな世界中から集まっているんだ。全体では2,000人以上の学生がこの専攻プログラムに参加している。僕のメインの担当教員はマデリーン・マクビカー博士なんだけど、彼女は国の反対側にあるハリファックスの病院にいるんだ。でも彼女はむしろオーケストラの指揮者みたいなもんで、コースには世界中の専門家が関わっている。短いポッドキャストや YouTube だけに出てくる人もいるし、リサーチの中で出てくる特定の質問を扱う Web セミナーでの配信をする人もいたりする。マクビカー博士は僕たちに役立つリソースを見つけるのが素晴らしくうまいし、この専攻プログラムを始めた教授たちとオンラインで集合教育を受けることもあるよ。

最初戸惑ったのは、講義や事前に決められた週ごとの研究トピックがないってことなんだ。基本的なリサーチ方法についてモジュールに取り組まなければならないことはあったし、UCC の教授たちが作った Web 上の専攻プログラム・ガイドみたいなものはあったけど、僕らが研究トピックを選ぶんだ。そしてインターネット上で無料で提供されている幅広い素材、例えば、オープン・アクセスの学術誌とか、取り組んでいる研究課題に直接役立つ iTunesU のものとかを提供してくれるんだ。コースのWebサイトにはどこを見るべきか情報が載っているし、僕らがアクセスして探した素材をリスト化して、中間報告をマクビカー博士に送らなくちゃいけなかったよ。例えばインフルエンザ・ウィルスの分子組成みたいなトピックとか、分かりやすいものもあるけど、他のトピックは僕らで見つけないといけなかったよ。僕が特に関心を持ったのは、国境を超えるような旅行とインフルエンザ感染拡大のつながりだったよ。でも常にやらないといけないことの1つに、僕らが使う情報源とその信頼性の評価をするというのがある。

毎月、グループで僕らのオンライン・レポートを作成しないといけなくて、それは eポートフォリオって呼ばれているんだけど、そこには毎月のリサーチの進捗状況が記されている。この毎月のグループでの eポートフォリオが最終成績の50%になる。個人のポートフォリオが残り50%だよ。個人のポートフォリオには、プロジェクト全体の要約と、このプロジェクトにどのくらい自分が貢献したかっていうこと入れるんだ。そして、マクビガー教授が採点と成績評価をする。

同じ課題を研究している学生グループは UCC にだいたい20くらいあるんだけど、毎月のeポートフォリオがある共有Webサイトやディスカッション・フォーラムを通して、他のグループからも手伝ってもらえたり、フィードバックがもらえるように、グループ間でデータをシェアするんだ。僕の仕事のこともあって、特にいろんな種類のインフルエンザの死亡率に関心があるんだけど、その分野の専門家が他のグループにいて、その学生と繋がることができたんだ。彼はスイスの保険会社で働いてるんだけど、ひょっとしたら仕事に繋がるかもしれないよね!

UCC には世界中の病院や保健当局と結んだ合意があるから、素晴らしいデータにもアクセスできる。特定の週に地元の病院にきた来院者数のようなデータは僕らで探さないといけないけどね。例えば、特定の系統のウィルスの拡大をコースの最初の週に追跡することができたんだ。当時、中国で特定されたやつなんだけど、そのあと5ヶ月間世界に広まったやつさ。UCC は IBM とも提携してて、データを読み込んで、いくつかの解析手法を使うことができる。世界中から生のデータを他所よりも引っ張ってこれる力があるから、UCC はこの専攻プログラムのリサーチを支援するために研究機関の一つからお金をもらっているらしい。だから僕らは時々 UCC の教授から Skype で僕らのデータにアクセスしたいって連絡をもらったりするんだ!他のグループなんか彼らのデータが欲しくて、WHO(あの世界保健機関だよ、ロックバンドの方じゃなくて)から問い合わせがあったくらいだよ。

留学生の多くは他の大学にいて、自分の大学の専攻プログラムと単位互換する。まあ多くの学生は勤務先の病院や政府機関なんかが学費を負担しているんだろうけどね。実際、研究課題の一つを問題なく終えたら証明のバッジがもらえて、3つ全て終えたら資格証明書が取れる。でも、学位をとるには最後の60単位は自分で個別の研究プロジェクトをやらないといけない。みんなは個人の研究プロジェクトは要求水準がすごく高いからかなり大変だって言うけど、僕はそれをやろうと思ってる。大学院に行くのに必要だからね。

でもこの専攻プログラムで本当に気に入っているのは、ものすごい速さで本当にたくさんのことを学んでいるっていうところなんだ。現実の問題を取り扱っていて、違うバックグラウンドをもった、たくさんの人たちと同じ問題に取り組むっていうのは、勉強しているっていう感じもあるけど、僕の力を発揮しているみたいに感じるよ。

謝辞: このシナリオは、もともとイギリスのオープン大学で開発されたもので、許可をもらって利用しています。このシナリオはマクマスター大学の先端科学専攻プログラムに影響を与えました。しかし、マクマスターの専攻プログラムは選抜された50人限定で、キャンパス内で行うものとなっています。

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デジタル時代の教育 by Anthony William (Tony) Bates is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International License, except where otherwise noted.

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