第3章 キャンパス中心の教授法

この章の目的

本章では一般的に使われる様々な教授法で、キャンパスを中心とする学習環境に重点を置いた範囲で議論していきます。

この章を完了すると以下のことができるようになります。

  • キャンパス中心の教育で使われる様々な教授法について述べること
  • それぞれの教授法の一般的な長所と短所について議論すること
  • それぞれの教授法がどの程度デジタル時代の学習者のニーズを満たすか特定すること
  • 自分の教育環境にあった適切な教授法(あるいは教授法の組み合わせ)を選ぶこと

この章で扱う内容

教育に関する5つの視点を検討し、 デジタル時代との関連性を特に強調しながら、それらを認識論と学習理論と結びつけて考えます。とりわけ、この章では以下のトピックを取り上げます。

加えて、この章には以下のアクティビティーが含まれています。

  • アクティビティー3.3 講義の未来
  • アクティビティー3.4 概念的学習の質を高める
  • アクティビティー3.5 大学教育に徒弟制学習を応用する
  • アクティビティー3.6 経験的学習の設計モデルを評価する
  • アクティビティー3.7 養育、社会変革、結合主義

重要ポイント

ほとんどの教員は、その場その場で教える内容と学習者のニーズに応じて、様々な教授法を組み合わせることでしょう。しかし別の教授法と比較検討することで、次のような非常に重要な結論を導くことができます。

  1. デジタル時代に教員が求められるものを全て満たすであろう唯一の教授法は存在しません。
  2. それでも、教育形態の中にはデジタル時代に必要とされるスキルを伸ばすのに適していると考えられるものがあります。特に、対話、ディスカッション、知識管理のような情報の伝達よりも、概念の発達に重点を置いた方法や、現実世界を文脈とする経験学習は、デジタル時代に必要とされる高次の概念スキルの育成に適しています。
  3. 概念スキルが必要とされてはいますが、それだけではありません。求められているのは、非常に複雑な状況の中で、概念スキル、実践スキル、対人スキル、社会的スキルを組み合わせて使うことです。繰り返しになりますが、これは様々な教授法を組み合わせるということを意味しています。
  4. 教授法のほとんどは、メディアやテクノロジーとは独立して存在するものです。つまり、教室でもオンラインでも使うことができます。学習において重要なのは、テクノロジーを選択することではなく、教授法の選択ができる能力と専門知識です。
  5. しかし第4章では、新しいテクノロジーが教育に新しい可能性を開くことについて述べます。例えば、あるタスクについて、より多くの練習と時間を与えたり、これまでとは異なる新たな学習者たちを対象としたり、教員と教育システム全体の両方の生産性を高めたりすることができます。

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デジタル時代の教育 by Anthony William (Tony) Bates is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International License, except where otherwise noted.

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